高校を卒業した後、
一年間の予備校生活を経て、
翌春かろうじて大学に入学することができた。
たしか理Ⅰ系学の18組だったか。
大学入学後の自分は、さすがにすこし用心深くなっていた。
高校時代、まともに勉強しなかったがために、
1年遅れたのである。
当時父が入院していたこともあり、
随分と迷惑をかけた・・と思う。
ただ、そういう自分は、父に向っては
かなり高飛車で
「私の運気は最良だから、私が勉強している間は、大丈夫だよ」
つまり、
家計を支えているのは父であり、そんな父に万が一のことがあれば、
自分は勉強を続けられなくなる。
しかし、自分の運気はそんなに悪いはずがないから
あなたは、まだ大丈夫だ(死んだりしない)と鼓舞したのである。
結果は私が予言したようになったものだが、
疲れていた父には申し訳ないことに
私はこの論法で、大学4年の後、大学院で勉強を続けることになる。
何年かして
父がずいぶんと回復したときに、私は父と約束したことがある。
ただ、約束と言っても
それは私が一方的にいっただけのことであって、
なんら拘束力はないのかもしれない。
でも、自分は約束したと思っている。
もともと、父は、
長兄である父の兄は、当初、跡取り息子であったが、
東京の大学に進み、その後、戻ってくることはなかった。
そこで、私の祖父は、息子である父に大学には進学させず、
もっぱら会社の跡取りになるように育てたのである。
父はそのような生き方を受け入れていたが、
戦争の影響で会社は倒産して
跡をつぐような会社はなくなってしまった。
父は、戦時中、
そのままそこで勤めることになるが
電力会社といえば、どこよりも学歴社会である。
能力がなかったわけでないのに
家のために大学をでていない父がどれほど苦労したかと思うと、
どうだろうか・・
私なら、きっと「やってられないよ」
私は、
学生時代は、親の家に住んでいたから
ある日、その家の庭で
普通の親よりは年の離れた父に、私から言ったこと
「あなたが失ったものは、私が取り戻す」(なんかかっこいいね)
それに対して、父は
「お前は面白い息子だなあ」
といいました。
私が自分でつけたミドルネームであるKazuoは、
祖父の名前
私は、近い将来に会社を設立して(印刷屋ではないですが)、
彼らが失った栄光を取り戻すのである。

祖父の会社はみたことないですが、こんな感じでしょうか。狸小路の外れにあったらしいです。