レイは、独自に開発した量子意識レセプター(QCR)からの出力を分析していた。QCRは、彼女が行っている意識を宇宙に溶け込ませる研究において、画期的な役割を果たすもの。その日も、彼女はレセプターからのデータを画面で眺めていた。
突然、ディスプレイが変化し、特異なゆらぎが現れた瞬間、レイは目を疑った。それは彼女にとっては、ただのデータではなく、宇宙の秘密の一端を解き明かす大切な手がかり。いま、そのゆらぎが、彼女が幼少期に生き別れになった友人ラキの町に危機が迫っていることを示していた。
以前の研究から、レイはレセプターのゆらぎが意識と宇宙の深い結びつきを示しているという確信を抱いていた。しかし、この新たな発見は、彼女の心に新たな疑念を投げかける。それは、ラキとの過去の関係についての疑問。
ラキとレイは、子供の頃からの友人であり、最も信頼しあう仲間だった。しかし、ある出来事が彼らの友情を引き裂き、それぞれが異なる道を歩むことになる。あれから10年以上の時が流れ、レイは過去の出来事を振り返り、ラキに対する思いを再評価し始める。
レイがラキの町に危機が迫っていることを知ると、過去の出来事についての後悔から、友情を取り戻すべき時が来たという確信が彼女の心を支配する。彼女はQCRのデータを解析して、ラキの正確な居場所を探し出し、空襲警報の鳴り響く闇を駆け抜けて、かけがえなのない友人を救出しに向かう。
道中でレイは、量子現象と意識の間に存在する不思議なつながりを活かし、困難を乗り越えるための独自のメソドロジー「未来の扉」を見つけ出すことになる。